[実験1] 電子情報
どうしてわかるの?音声認識のしくみ
音声認識は、人の話す音声・会話をコンピュータによって解析し、話した内容を文字として取り出す処理のことで、電話の自動応答や、ペットロボット、対話式受付システムなどに使われています。この実験では、音声がどうして認識されるのかについて、実際に自分の声のパターンを調べることから、そのしくみを探っていきます。
[実験2] 物理学
宇宙線を捕まえろ!
宇宙からやってくる放射線(宇宙線)は目には見えませんが、昼となく夜となく雨のように地球に降りそそぎ、私達の体の中を通り抜けています。この実験では、霧箱という簡単な装置を自作して、宇宙線を目で見ることに挑戦します。宇宙線を見ながら、それがいつ生まれてどこから来たのか、宇宙のはるか昔へ思いを巡らせてみませんか。
[実験3] 生物学
がん細胞を見てみよう!
がんは私たちの体を作っている細胞が、本来の働きを失って増殖し続けることによって起こります。その変化の原因の一つとして遺伝情報の源であるゲノム染色体の異常があります。正常な細胞と比べてがん細胞の染色体がどのように変貌してしまっているのか、ヒトの染色体標本をつくって実際に顕微鏡で見てみましょう。
[実験4] 応用化学
ナノ繊維を作ってみよう!
ナノサイズの繊維には多くの用途が期待されており、その開発研究が世界中で活発に行われています。本実験では電界紡糸という方法で納豆の糸引き成分であるポリグルタミン酸などの天然素材ポリマーのナノファイバーを作り、高性能の顕微鏡を使って繊維を観察します。これらの実験によりナノの世界を体験してみましょう。
[実験5] 医学
脳のはたらきを視る(脳機能イメージング)
最近、光が生体を透過する性質を利用して、脳のはたらきを測定する方法が開発されました。頭皮の上から、ニューロン(神経細胞)の活動にともなって血流が増えたところを検出することが可能です。実際に、記憶や暗算などをしている時の自分の脳活動を視てみませんか? そして記憶の限界とは(?!)の答えを探しましょう。
[実験6] 遺伝子工学
あなたの遺伝子解析-酒に強い人?弱い人?
ヒトゲノムにコードされている遺伝子はさまざまなヒトの特性を制御しています。たとえば、飲酒後にエタノールが代謝されてできるアルデヒドを酸化し、代謝する酵素であるアルデヒド分解酵素もそのうちの1つです。どの遺伝子型を持っているかによって、その人が酒に強いか、弱いかを遺伝子レベルで判断することができます。今回の実験では、参加者のDNAを抽出し、遺伝子増幅PCR法によって、遺伝子型を解析します。
[実験7] マテリアル工学
光る半導体 −1ナノメートルの大きさの違いが目で見える!?
信号機,イルミネーション,DVDなどに応用される“光る半導体”は、その大きさが数ナノメートル(1nm=百万分の1mm)になると、輝く光は赤,緑,青など大きさによって七色に変わります。わずか1nmの大きさの違いを輝く光の色で観察できるナノ半導体を自らの手で作り、ナノワールドの不思議に触れてみましょう。
[実験8] 応用物理
弾む!浮く!?気まぐれ金属たち
「金属といえば硬い」「弾むものといえばゴム」なんてふうにあなたは思いこんでいませんか?あなたが日常見慣れていてよく知っているつもりでも、あなたが知らない性質を持っているものはたくさんあります。この講座では、「金属」という言葉からはふだん連想しないような性質をもっている形状記憶合金や超伝導体を使って実験を行い、金属たちの気まぐれぶりを体感してもらいます。
[実験9] 化学
お茶からカフェインを取り出してみよう
化学には分子という概念がありますが,これが一番身近に感じられるのが有機化学です。この分子とこの分子を引っ付けると,匂いや色が変わったり,急に化学繊維になったり等の変化です。これは混合による変化ではありません。あくまで分子が結合しています。これを「感じる」ためにエステル合成,アミド合成を行ないましょう。
[実験10] 生体高分子学
クモの糸のミステリー
クモといえば映画の『スパイダーマン』や、糸を使っての巧妙な巣作りや昆虫の捕獲シーンを思い浮かべます。約4億年と極めて長い進化の歴史の中で、クモは糸という道具を上手に使いながら多くの危機を乗り超えてきました。糸には何か隠された秘密でもありそうです。そこで、クモの糸に隠されている不思議なしくみを解き明かすとともに、クモの糸の強さを体験してもらいます。
[実験11] ポピュラーサイエンス
釜鳴り神事を科学する
(保護者・教員対象)
日本古来の伝承に、「釜鳴り神事」という現象があります。これは、釜の上に蒸し器を乗せて湯を沸かし、蒸し器の中に米をまくと、ボーッというふしぎな音が鳴るというものです。昔の人はこの音で占いをしたそうですが、なぜそんな音が鳴るのでしょうか? いろいろな実験を通して、その謎を解き明かしてみましょう。
※実験の内容は若干の変更がある場合がございます。あらかじめご了承ください。